浦和とG大阪の騒動については、双方から謝罪文が出て、まずは表向き一段落したというところのようですね。後は実際の処分だとか、浦和側の謝罪文にあるような運営上の問題点の解決、リーグとしての安全方針/基準の提示など、色々と進めるべきことが進んで行けば良いと思います。
一番難しいのはサポーター間の感情の面だと思いますが、これはどうなりますか。
さて、今日は先ほどまでNHKスペシャルを見ていました。
今回のタイトルは「沸騰都市」、開放政策で海外からの資本、移民を受け入れているロンドンにフォーカスをあてた内容で、その中でサッカーのプレミアリーグについても言及がありました。
海外資本と選手の流入で世界でもトップクラスの人気を誇り、そして裕福なリーグになったプレミアリーグを、ロンドンの開放政策の比喩のような形で紹介していました。少々疑問が残る点もありました(チェルシーの投資対効果の理解とか)が、一つ面白い点がありました。それは、ロシアの実業家がチェルシーを応援していたのが、どうもチェルシーがロシア人オーナー(アブラモビッチ氏)のクラブだから、という理由のようだった、ということです。
もしクラブのオーナーシップが外国人にとって変わられ、そのクラブが移民のアイデンティティの源になっているのだとしたら、非常に面白いシチュエーションだと思います。
ちなみに、労働者階級のサポーターがPriced Outされた、ということもしっかり報道していましたが、個人的にこの点は外資流入云々の前に、プレミアリーグ設立(1992)からの断続的なスポーツのビジネス化の影響だと考えています。ですので外資の流入は、ビジネスとして大きくなったプレミアリーグに現れた非常に新しいトレンドだと思います。Priced Outの件については、私が以前このブログでご紹介した Football Confidential という1999年に発行された本にも、既に指摘されています。
2008年05月19日
2008年05月18日
警備の問題
久々の更新でこんなニュースを取り上げるのもどうかというところはあるんですけど。
<J1サポーター>物投げあい、浦和側がガンバ側を缶詰めに (Yahoo!ニュース)
テレビやネット、新聞での情報だけをたよりに状況を見ているので、何が原因でどうなった、という所に関しては何を信じるかによってだいぶ見え方が変わってきてしまいますが、私は警備が一番気になりました。
どうしてもこの手の話は、自分が勉強していたこともあり、昔スタジアムが暴徒の集会所と化していたイングランドと比べてしまいます。
イングランドは今やピッチと観客席の距離も近く、アウェイサポーターとホームサポーターとの間隔もそれほど遠くありませんが、大きな問題が起きることも非常に限られています。が、その裏では警備が徹底されているという前提があるわけです。
一般警備会社の警備員(サッカーの試合に特化してトレーニングを受けています)に加え、警察官(クラブが費用を支払います)も動員されています。ゲームの種類(カード、重要性他)を考慮して人数や配置が決められており、スタジアム内の無数の防犯カメラもセキュリティブースで監視されています。
ゲームによってはホームサポーター席とアウェイサポーター席の間の空席部分を調整することもありますし、本来の規定以上の警備員を配備することもあります。また、挑発が目に余る人物はかなり早い段階で口頭の注意がされ、その後はだいたい1〜2名の警備員がその問題の人物に近い位置で監視をします。それでも問題を起こすようであれば、強制的にスタジアムから連れ出され、少なくともその試合での再入場はできません。おそらくものの投げ込みなどがあった場合には、即退場ということになるでしょう。
また、観客席からピッチへのものの投げ込みなどがあり、選手が被害を受けた場合などには、カメラで徹底的に問題人物の特定がなされます。人種差別チャントのような”声”が問題になる場合はカメラは役に立ちませんが、ものの投げ込みなどは後日処分が決まることもあるようです。
と、何が言いたいのかを簡単にまとめると、結局クラブと警備会社の危機管理はどうなっていたのかが問題だ、ということです。浦和は6万人を超える観客を動員するJリーグ唯一のクラブで、観客の誘導/管理(Crowd Control)は他のクラブと比べても格段に難しいはずです。イングランドのように徹底した環境整備を行い(それでも問題が起きる時は起きてしまいますが・・・)、その上でサポーターの善意やモラルに期待すべきではないかと思います。もちろん、施設が自前でないことなどの難しさはあるでしょうけれど。
あとはそのサポーターの善意やモラルという点。これをまたイングランドと比べるのはナンセンスかもしれませんが、私が感じている1つの異なる点は、イングランドのサポーターは敗戦の鬱憤を「クラブや選手のふがいなさ」として捉え、敗戦によって受ける屈辱(相手サポーターからの罵声やからかうようなチャント)は甘んじて受けているということです。ゲーム中の歌による挑発の仕合いはある種ゲームの一部であり、そこから直接的なものの投げ合いや暴力に発展することは非常にまれです(そもそもそうなれば上述のようにセキュリティに連れ出されます)。
ところで、新聞などによると、浦和の社長からはガンバ大阪の選手の行動(=勝利に喜んだこと)がそもそもの問題だというような発言があったようです。個人的にはあのような騒動があった直後に原因を特定するのは非常に難しいでしょうし、クラブのトップが原因の断定をするようなことはさけるべきだとは思います。今後の当事者に対する双方のクラブの処分の仕方でまた色々見えてくるのでしょうか。
個人的には、クラブのトップには今後の警備体制の強化についてもしっかり考えていただいて、今回の騒動がJリーグの試合のCrowd Controlの転機になることを期待したいと思います。
<J1サポーター>物投げあい、浦和側がガンバ側を缶詰めに (Yahoo!ニュース)
テレビやネット、新聞での情報だけをたよりに状況を見ているので、何が原因でどうなった、という所に関しては何を信じるかによってだいぶ見え方が変わってきてしまいますが、私は警備が一番気になりました。
どうしてもこの手の話は、自分が勉強していたこともあり、昔スタジアムが暴徒の集会所と化していたイングランドと比べてしまいます。
イングランドは今やピッチと観客席の距離も近く、アウェイサポーターとホームサポーターとの間隔もそれほど遠くありませんが、大きな問題が起きることも非常に限られています。が、その裏では警備が徹底されているという前提があるわけです。
一般警備会社の警備員(サッカーの試合に特化してトレーニングを受けています)に加え、警察官(クラブが費用を支払います)も動員されています。ゲームの種類(カード、重要性他)を考慮して人数や配置が決められており、スタジアム内の無数の防犯カメラもセキュリティブースで監視されています。
ゲームによってはホームサポーター席とアウェイサポーター席の間の空席部分を調整することもありますし、本来の規定以上の警備員を配備することもあります。また、挑発が目に余る人物はかなり早い段階で口頭の注意がされ、その後はだいたい1〜2名の警備員がその問題の人物に近い位置で監視をします。それでも問題を起こすようであれば、強制的にスタジアムから連れ出され、少なくともその試合での再入場はできません。おそらくものの投げ込みなどがあった場合には、即退場ということになるでしょう。
また、観客席からピッチへのものの投げ込みなどがあり、選手が被害を受けた場合などには、カメラで徹底的に問題人物の特定がなされます。人種差別チャントのような”声”が問題になる場合はカメラは役に立ちませんが、ものの投げ込みなどは後日処分が決まることもあるようです。
と、何が言いたいのかを簡単にまとめると、結局クラブと警備会社の危機管理はどうなっていたのかが問題だ、ということです。浦和は6万人を超える観客を動員するJリーグ唯一のクラブで、観客の誘導/管理(Crowd Control)は他のクラブと比べても格段に難しいはずです。イングランドのように徹底した環境整備を行い(それでも問題が起きる時は起きてしまいますが・・・)、その上でサポーターの善意やモラルに期待すべきではないかと思います。もちろん、施設が自前でないことなどの難しさはあるでしょうけれど。
あとはそのサポーターの善意やモラルという点。これをまたイングランドと比べるのはナンセンスかもしれませんが、私が感じている1つの異なる点は、イングランドのサポーターは敗戦の鬱憤を「クラブや選手のふがいなさ」として捉え、敗戦によって受ける屈辱(相手サポーターからの罵声やからかうようなチャント)は甘んじて受けているということです。ゲーム中の歌による挑発の仕合いはある種ゲームの一部であり、そこから直接的なものの投げ合いや暴力に発展することは非常にまれです(そもそもそうなれば上述のようにセキュリティに連れ出されます)。
ところで、新聞などによると、浦和の社長からはガンバ大阪の選手の行動(=勝利に喜んだこと)がそもそもの問題だというような発言があったようです。個人的にはあのような騒動があった直後に原因を特定するのは非常に難しいでしょうし、クラブのトップが原因の断定をするようなことはさけるべきだとは思います。今後の当事者に対する双方のクラブの処分の仕方でまた色々見えてくるのでしょうか。
個人的には、クラブのトップには今後の警備体制の強化についてもしっかり考えていただいて、今回の騒動がJリーグの試合のCrowd Controlの転機になることを期待したいと思います。
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